科目A-1

【SC試験・午前1】直前1週間の総仕上げ!暗記シートの作り方と過去問道場の正しい回し方

午前1(科目A-1)の勉強は、直前2週間で点数が一番動きます。範囲が広い代わりに1問あたりの深さは浅く、「知っていれば5秒、知らなければ永遠に解けない」問題が大半を占めるからです。この性質のおかげで、直前期に何を詰め込み、何を捨てるかの判断がそのまま得点に直結します。

本記事はシリーズ第17回、第4部(総仕上げ)の2本目です。前回の第16回「計算問題を総ざらい!稼働率・MIPS・待ち行列・損益分岐点・EVMの解法パターン完全ガイド」で公式の型を固めたので、今回は知識問題側の詰め込み方と、過去問演習の回し方を扱います。具体的には、直前暗記シートに載せる項目の線引き、分野別のシート本体、過去問道場の分野指定と年度指定の使い分け、やってはいけない回し方、そして直前1週間から当日朝までのスケジュール例です。シリーズ全体の戦略は導入記事「元CIOが実践するスタミナ温存術!「コスパ極振り」最短エスケープルート・完全版ロードマップ」にまとめています。

なお、SC試験は2026年度からCBT方式へ移行し、午前Ⅰは科目A-1、午前Ⅱは科目A-2、午後は科目Bという名称に変わりました。試験区分そのものに変更はなく、出題範囲・出題数・試験時間も従来どおりです。本記事では検索でたどり着きやすい「午前1」の呼称を主軸に、新名称を併記して進めます。

直前期は覚えれば取れる問題だけに投資する

直前期にやるべきことを決めるには、まず午前1という試験の得点構造を数字で押さえるのが早道です。

30問中18問という現実的なゴール

午前1は高度試験区分に共通の小問30問、試験時間50分、基準点は100点満点で60点です。つまり30問中18問正解すれば通過で、12問は落として構いません。満点を目指す試験ではなく、確実な18問を積み上げる試験です。

この12問の余裕をどう使うかが直前期の設計そのものになります。たとえばアルゴリズムの複雑な追跡問題や、見たこともない新傾向のストラテジ問題は、最初から余裕枠に入れておく。その代わり、覚えていれば確実に取れる用語問題と、公式に代入するだけの計算問題を落とさない。この線引きができている人ほど、直前期の勉強が軽くなります。

暗記シートに載せるもの、載せないものの線引き

直前暗記シートで最も重要なのは、書く内容ではなく載せない判断です。範囲が広い午前1で「不安なものを全部書く」と、シートは分厚くなり、結局どこも覚えないまま試験当日を迎えます。判断基準はシンプルです。

  • 載せる: 意味を考えても導けないもの。略語の展開、規格の番号、公式そのもの、似た用語の対比軸、制度の年数や期間といった数字。
  • 載せない: 仕組みが分かれば現場で導けるもの。理屈で選択肢を切れる問題、計算の途中式、長い説明文。

インフラ講師をしていた頃、学び始めの人ほど「理解しているところを丁寧にノートにまとめ、苦手なところは飛ばす」という逆の行動を取りがちでした。まとめている時間は気持ちがいいのですが、点数は動きません。直前期のシートは美しいノートではなく、覚えられていない項目だけが残る消去用のリストだと考えてください。

暗記シートに載せるかどうかを3つの問いで判定するフローチャート。理屈で導けるか、選択肢を消去法で切れるか、数字や略語そのものかを順に問い、載せない・過去問側で拾う・載せるの3つの出口に振り分ける。

直前2週間の時間配分は過去問7、シート3

配分の目安は、過去問演習に7割、暗記シートの反復に3割です。暗記シートは単体で眺めても定着しません。過去問を解いていて間違えた項目がシートに追記され、翌日そのシートを1周する。この往復があって初めて記憶に残ります。

シートはA4で2枚から3枚以内に抑えます。分量を物理的に固定してしまうと、新しい項目を足すたびに既に覚えた項目を削ることになり、シートが自動的に弱点集へ収束していきます。

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テクノロジ系の直前暗記シート

テクノロジ系は午前1の出題の半分以上を占めます。ただし直前に詰め込む価値があるのは、意外に狭い範囲です。

数字と番号で覚える項目

意味から導けない数字は、直前に入れて当日まで持たせるのが最も費用対効果の高い投資です。

  • OSI基本参照モデル: 第1層 物理、第2層 データリンク、第3層 ネットワーク、第4層 トランスポート、第5層 セション、第6層 プレゼンテーション、第7層 アプリケーション。
  • RAIDの構成: RAID0はストライピングで冗長性なし、RAID1はミラーリング、RAID5はパリティを分散して1台の故障に耐える、RAID6はパリティ2重で2台の故障に耐える。
  • サブネットマスク: 総アドレス数は/24が256、/25が128、/26が64、/27が32、/28が16。利用可能なホスト数はここからネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2を引いた数(/24なら254、/28なら14)です。
  • 代表的なポート番号: HTTP 80、HTTPS 443、SSH 22、SMTP 25、SMTP over TLS 465とサブミッション 587、POP3 110、IMAP4 143、DNS 53、SNMP 161。ポート番号は「試験によく出るポート番号とプロトコル総まとめ」でも整理しています。
  • ACID特性: 原子性、一貫性、独立性、耐久性の4つ。頭文字と日本語訳をセットで覚えます。

対比で覚える項目

午前1の知識問題は「似た2語のどちらか」を問う形が定番です。対比の軸ごと覚えてしまうのが最短です。

  • 凝集度と結合度: 凝集度は高いほど良い(最強は機能的凝集)、結合度は低いほど良い(最弱はデータ結合)。良し悪しの向きが逆である点が引っかけの中心です。
  • ホワイトボックステストとブラックボックステスト: 前者は内部構造を見て網羅率(命令網羅、判定条件網羅)を測り、後者は仕様から同値分割と限界値分析で設計します。
  • スループットとターンアラウンドタイム: 前者は単位時間あたりの処理量、後者は投入から結果を受け取るまでの時間。
  • ライトスルーとライトバック: 前者は主記憶へ即時反映して整合性重視、後者は追い出し時にまとめて書き戻し性能重視。
  • 正規化の各段階: 第1正規形は繰返し項目の排除、第2正規形は部分関数従属の排除、第3正規形は推移的関数従属の排除。

公式は第16回のページをそのまま使う

計算の公式群は、シートを新規に作らず第16回の記事をそのまま暗記シートの1ページとして扱ってください。稼働率はMTBF÷(MTBF+MTTR)、直列は積、並列は1から不稼働率の積を引く、MIPSはクロック周波数÷CPI、待ち行列の待ち時間はρ÷(1-ρ)×平均サービス時間。この並びを紙に再現できるかを、シートの反復と同じタイミングで確認します。

テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野に分けた直前暗記シートの構成図。各分野に代表的な暗記項目を3〜4個ずつ配置している。

マネジメント系の直前暗記シート

マネジメント系は出題数こそ少ないものの、覚えれば確実に取れる問題の宝庫です。1問あたりの学習コストが最も低い領域なので、直前期には優先的に回します。

プロジェクトマネジメントで押さえる語

  • EVMの記号: PVは計画価値、EVは出来高、ACは実コスト。差異はEVから引き算(SV=EV-PV、CV=EV-AC)、指数はEVを割る側に置く(SPI=EV÷PV、CPI=EV÷AC)。差異が負、または指数が1未満なら計画より悪い状態です。
  • アローダイアグラム: 最早結合点時刻は前向きに最大値、最遅結合点時刻は後ろ向きに最小値。余裕がゼロの経路がクリティカルパスです。
  • WBSとスコープ: WBSは成果物を分解した階層構造で、最小単位がワークパッケージです。

詳細は第9回「プロジェクトマネジメントを攻略!EVMとアローダイアグラムの計算パターン完全ガイド」に整理してあります。

サービスマネジメントと監査で押さえる語

  • インシデント管理と問題管理: インシデント管理はサービスの早期復旧が目的、問題管理は根本原因の除去が目的。復旧優先か原因追究かで見分けます。
  • SLAとSLM: SLAは合意した文書、SLMはそれを維持改善する管理活動です。
  • システム監査で押さえる3語: 監査計画、監査手続、監査調書。証拠を裏付ける記録が監査調書です。
  • 内部統制の6つの基本的要素: 統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ITへの対応。
  • 予防統制と発見統制: 前者は起こさせない仕組み、後者は起きたことを見つける仕組みです。

CIOだった頃、私は上場を目指し始めた初期フェーズでガバナンスの土台作りをしていました。当時いちばん苦労したのが、この予防統制と発見統制のバランスです。予防だけを積むと現場が回らなくなり、発見だけに寄せると事故が起きてから慌てることになります。試験で問われる区別は、実務ではそのまま投資配分の議論になります。

ストラテジ系の直前暗記シート

ストラテジ系はカタカナのフレームワーク名と法務の数字が中心です。理解より紐付けの反復が効く領域です。

フレームワーク名と中身の紐付け

  • SWOT分析: 内部の強みと弱み、外部の機会と脅威。内部か外部かの軸を取り違える出題が定番です。
  • PPM: 市場成長率と市場占有率の2軸で、花形、金のなる木、問題児、負け犬に分類します。
  • バランススコアカードの4つの視点: 財務、顧客、内部業務プロセス、学習と成長。
  • 3C分析とファイブフォース: 3Cは顧客、競合、自社。ファイブフォースは新規参入、代替品、買い手、売り手、既存競合の5つの力です。
  • 技術のSカーブとキャズム: Sカーブは技術の進歩が初期は緩やか、中期に急伸、後期に飽和する形。キャズムは初期市場と主流市場の間の深い溝です。
  • RFIとRFP: RFIは情報提供依頼、RFPは提案依頼。順序はRFIが先です。

法務で覚える数字と区別

  • 著作権の保護期間: 原則として著作者の死後70年です。
  • 不正アクセス禁止法: 他人の識別符号を無断で使う行為や、不正アクセスを助長する行為が対象です。
  • 派遣と請負: 指揮命令権が発注者にあるのが派遣、受注者にあるのが請負。偽装請負はここが崩れた状態です。
  • 個人情報保護法の関連語: 要配慮個人情報、匿名加工情報、仮名加工情報の区別。

法務の詳細は第15回「法務を攻略!知的財産権・派遣と請負・セキュリティ関連法規の頻出パターン完全ガイド」で扱っています。派遣と請負は、委託先として働いていたときに現場で最も神経を使った論点でもあります。委託元からの指示をどこまで直接受けるかは、契約形態によって線引きが変わるからです。

過去問道場の正しい回し方

直前期の演習で多くの受験者が使うのが、応用情報技術者試験ドットコムの「過去問道場」です。無料で過去問を演習でき、利用者登録をすると学習履歴を管理できるWeb問題集で、応用情報技術者試験の過去問題を分野別・年度別に出題できます。

なぜ応用情報の過去問を使うのか

午前1は高度試験区分に共通の30問で、出題範囲は応用情報技術者試験の午前(科目A)と同じレベル3の共通的知識です。そのため教材としては応用情報の午前過去問が最も母数が大きく、分野の粒度も一致します。支援士の午前1だけを教材にすると1回あたり30問しかないため、直前期に必要な演習量を確保できません。過去問道場の応用情報版であれば、分野別に数百問単位の在庫があります。

分野指定と年度指定の使い分け

過去問道場には、試験回を指定して出題するモードと、分野を指定して出題するモードがあります。使い分けの原則は明快です。

  • 分野指定は弱点の潰し込みに使う: 「システム構成要素だけ20問」のように、苦手分野を集中的に浴びます。同じ論点が連続するため、覚え直しの効率が高い一方、本番の切り替えの負荷は再現されません。
  • 年度指定は本番形式のリハーサルに使う: 分野がランダムに混ざり、テクノロジからストラテジへ頭を切り替える負荷が再現されます。時間を計って解き、実際の正答率を測るのはこちらです。

直前2週間の前半は分野指定で穴を埋め、後半は年度指定に切り替えて実戦感覚を作る。この順序が自然です。

直前二週間の過去問演習カレンダー。月から日までの7列×2行のグリッドで、一週目の行は分野指定による弱点分野の潰し込み、二週目の行は年度指定による本番形式のリハーサルを表し、グリッドの下の帯に毎日行う「間違えた問題を暗記シートへ追記」が示されている。

周回設計は3周を前提に組む

1周目で全問正解する必要はありません。周回ごとに目的を変えます。

  1. 1周目は仕分け: 正解、迷って正解、不正解の3つに分類します。「迷って正解」は不正解と同じ扱いにするのが鉄則です。本番で同じ問題が出れば落とす可能性が高いからです。
  2. 2周目は不正解と迷い分だけ: 過去問道場には間違えた問題だけを復習する機能があるため、これをそのまま使います。ここで初めて解説を精読し、暗記シートへ項目を追記します。
  3. 3周目は直前3日で全体を高速に流す: 解くのではなく、問題文を読んで答えの根拠を頭の中で1行言えるかだけを確認します。1問10秒のペースです。

間違えた問題は1行の敗因メモを残す

解説を読んで納得するだけでは、同じ問題をまた落とします。効くのは敗因を1行で言語化することです。「知らなかった」「読み違えた」「計算ミス」「知っていたが選択肢を選び間違えた」の4種類に分類し、シートの項目の横に書き添えます。

この分類が重要なのは、対処が全く違うからです。「知らなかった」は暗記シート行き、「読み違えた」は本番での読み方の訓練、「計算ミス」は第16回の4ステップの徹底、「選び間違えた」は解答時の確認手順の問題です。すべてを同じ「復習」として扱うから、同じミスが再発します。

重複出題はどこまで当てにしてよいか

過去問の再出題率については様々な数値が語られますが、IPAが公表しているものではありません。実際に演習していれば、数年前と同じ問題が形を変えて出てくる感覚は掴めます。ただし再出題分だけで基準点に届く前提で計画を立てるのは危険です。

現実的な構えは、過去問の反復で取れる問題を確実に固めたうえで、残りを分野の理解で拾うという二段構えです。特にセキュリティ分野は支援士の受験者にとって最も得点しやすい領域なので、ここを落とさないだけで余裕枠が広がります。

やってはいけない過去問の回し方

演習量が足りているのに点が伸びない人には、決まったパターンがあります。

選択肢の位置で覚えてしまう

同じ問題を何度も解いていると、内容ではなく「この問題はイが正解」と位置で記憶してしまいます。過去問道場には選択肢をランダムに並べ替えるオプションがあるので、2周目以降は有効にしてください。正解の位置ではなく、正解の根拠を1行で言えるかが到達点です。

解説を読まずに正答率だけを積む

正答率のグラフが上がると勉強した気になりますが、直前期に必要なのは正答率の数字ではなく取りこぼしの棚卸しです。正解した問題であっても、迷った問題は解説を読みます。

新規問題ばかりを追いかける

未回答の問題を消化し続けるのは、進んでいる感覚が得られる分だけ中毒性があります。しかし直前期に伸びるのは、間違えた問題の2周目です。新規と復習の比率は、直前1週間なら復習側に大きく寄せます。

苦手分野を最後まで開かない

ストラテジ系やマネジメント系を「本業と関係ないから」と後回しにする人が多いのですが、この2系統は覚えるだけで取れる問題の密度が最も高い領域です。テクノロジ系の難問1問を追うより、こちらを1周した方が期待値は高くなります。

午前2や午後の教材と混ぜる

午前1の対策中に、より専門的な午前2(科目A-2)の問題へ寄り道すると、範囲が発散して直前期の時間が溶けます。午前1は午前1、午前2は午前2として時間を区切ってください。

やってはいけない過去問の回し方とおすすめの回し方を左右4組で対比した表。左列が誤った回し方、右列がおすすめの回し方で、選択肢の位置で覚える対根拠を言語化する、正答率だけを積む対取りこぼしを棚卸しする、新規問題ばかり追いかける対間違えた問題の復習を優先する、苦手分野を最後まで開かない対覚えるだけで取れる分野を優先するの4組を並べる。

直前1週間から当日朝までのスケジュール例

最後に、実際の運用イメージを日単位で示します。学習時間は1日1時間から2時間を想定した例です。

試験7日前から4日前

  • 年度指定で1回分(30問)を時間を計って解き、間違えた問題を仕分けます。
  • 暗記シートを1日1周します。覚えた項目は消し、新しい弱点を追記します。
  • 苦手分野を1つ選び、分野指定で20問だけ追加演習します。

試験3日前から前日

  • 新しい問題には手を出しません。ここから先は間違えた問題の復習と暗記シートのみです。
  • 3日前に計算公式の再現テストを行います。何も見ずに紙へ書き出せるかを確認します。
  • 前日は暗記シート1周と、間違えた問題の高速確認だけに留めます。前日の詰め込みで睡眠を削るのは、翌日の読解速度を犠牲にする最も損な選択です。
  • 会場、受験開始時刻と受付時刻、持ち物、本人確認書類を前日のうちに確認します。CBT方式では会場ごとに受付の手順が異なるため、受験票や案内の記載を必ず確認してください。

当日朝と試験直前

  • 朝は暗記シートを1周だけします。新しい情報は入れません。
  • 直前の10分は、数字と略語のページだけを見ます。OSIの層順、RAIDの構成、EVMの記号、法務の年数といった、直前に入れて当日中に使い切る項目です。
  • 試験が始まったら、まず知識問題を拾い、長文の計算問題は後回しにします。30問中18問という目標を最初に思い出してから解き始めてください。
試験七日前から当日朝までの3区間のタイムライン図。七日前から四日前は年度指定演習と暗記シートの一日一周、三日前から前日は新規問題の封印と復習・暗記シートのみへの絞り込み、当日朝は暗記シート一周と直前十分の数字・略語確認を、矢印でつながる3つのパネルで示す。

SC試験での出題パターンと対策

直前期の勉強を設計するうえで、午前1の出題傾向そのものを整理しておきます。

出題される問題の3つの型

  1. 用語の定義を問う型: 「〜の説明として適切なものはどれか」。知っていれば即答、知らなければ考えても導けません。暗記シートが直接効く型です。
  2. 似た概念を区別させる型: 予防統制と発見統制、インシデント管理と問題管理、派遣と請負。対比軸を覚えているかが分かれ目です。
  3. 計算させる型: 稼働率、伝送時間、損益分岐点、EVM。公式の再現ができれば短時間で片づきます。

過去問での扱われ方

午前1で扱われるテーマは、応用情報技術者試験の午前(科目A)で繰り返し出題されてきた定番が中心です。年度をまたいで数値や言い回しだけを変えた類題が出るため、演習の目的は答えの記憶ではなく根拠の再現に置いてください。選択肢が入れ替わっても、同じ根拠で正解を選べるかが本番の得点を決めます。

免除制度を視野に入れる

午前1は、応用情報技術者試験に合格する、いずれかの高度試験または支援士試験に合格する、いずれかの高度試験または支援士試験の午前1(科目A-1)で基準点以上を取る、のいずれか1つを満たすことで、その後2年間の受験申込みで免除を申請できます。今回の試験で午前1を通過できれば、次回以降は午前2と午後に集中できるということです。この制度の詳細は次回の第18回で扱います。

【演習】午前1直前対策の理解度チェック(全10問)

直前期の運用は、知識そのものより判断の優先順位が問われる領域です。定番のつまずきは、暗記シートに理屈で導ける項目まで書き込んで分量が膨らむこと、間違えた問題を解説なしで正答率だけ上げてしまうこと、そして選択肢の位置で正解を記憶してしまうことです。以下の練習問題で本記事の理解度を確認してみましょう。

【練習問題】午前1の直前暗記シートと過去問演習(全10問)

まとめ:直前期は覚える量ではなく回す回数で決まる

午前1の直前期にやることは、突き詰めると2つだけです。覚えるしかない項目をA4数枚に閉じ込め、間違えた問題を繰り返す。範囲の広さに引きずられて新しい教材へ手を伸ばした瞬間から、得点は伸びなくなります。

シートを作る作業自体は目的ではありません。過去問で間違える、シートに1行足す、翌日シートを1周する、また過去問に戻る。この往復の回数が、そのまま本番の即答率になります。回数を稼ぐには、シートが薄いことが絶対条件です。

新入社員研修でも同じことが起きていました。手厚い資料を配ると読んだ気になって終わり、要点だけを1枚にまとめて毎日確認させた方が定着する。学習の量ではなく、触れる頻度が記憶を作ります。試験直前という時間が限られた局面では、この差がそのまま点差になります。

そして、30問中18問という目標を最後まで手放さないでください。全問を追いかけると難問に時間を吸われ、確実に取れたはずの用語問題を落とします。取るべき問題を取り、余裕枠は潔く捨てる。この判断が直前期の勉強にも、当日の解答順にも一貫して効きます。

次回、第18回はシリーズ最終回として、午前1(科目A-1)の免除制度を扱います。今回の受験で午前1を通過できれば、次の2年間は午前2と午後に全力を注げます。免除の条件、有効期間、申込み時に必要な手続きまで整理します。

本記事は情報処理安全確保支援士(SC)試験対策を目的として作成しています。

参考資料

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  • この記事を書いた人

Kenta Banno

元CIOの窓際サラリーマン(50代)。プライム上場企業の片隅で、情報処理安全確保支援士の合格を目指して奮闘中! 現在はAI(Gemini/Claude)を「壁打ち相手」として徹底活用し、日々の学習の備忘録とアウトプットを兼ねて記事を投稿しています。同じ資格を目指す初学者の参考になれば嬉しいです。

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